日本ゲーム大賞2012 アマチュア部門 大賞受賞「Reco」

ここは森の中。レコはみんなと一緒に暮らしていました。
しかし、ある日。レコの砂時計と家が大きな蜘蛛に襲われました。
家の中は真っ暗!そして、レコは砂時計によって…
プラットフォームPC ゲームジャンルアクションパズル 砂時計の力で分断されてしまった2つの世界を元に戻すため、主人公のレコはランタンを持ってロウソクに明かりを灯す旅に出かけます。

表と裏、分断された2つの世界、それぞれに存在する自分と協力しながら進んでいくアクションパズルゲーム。

何度も失敗を重ね、苦労しながらもクリアした時の達成感はひとしお。ダークで不思議な世界観、重厚感あるゲーム性に思わず時間を忘れてしまう作品です。
転載元:日本ゲーム大賞2012 アマチュア部門
企画書 / 表紙 企画書 / ページ1 企画書 / ページ2 企画書 / ページ3 企画書 / ページ4 企画書 / ページ5 企画書作成:市川貴史
オモテとウラ、2つの世界を切り替えて、過去の自分と協力するアクションパズルゲーム。
過去の自分に足を引っ張られるというもどかしさ、シビアなタイミングも要求される骨太さなど
新鮮な体験や高い達成感を体感できる点が評価され、大賞に選ばれました。
転載元:日本ゲーム大賞2012 アマチュア部門
ダークな世界観。オモテとウラの世界。なぜか主人公は黒い玉。不思議な雰囲気に引き込まれた。実態は骨太なアクションパズル。オモテとウラ、2つの世界を切り替えて、過去の自分と協力する。

過去の自分に期待しながら、ウラの世界に切り替えると、文字通りに裏切られる。
失敗は過去の自分のミス。だからもう一回挑戦したい。こんなループで気づいたら1時間。過去の自分に足を引っ張られるというもどかしさ。
これが非常に新鮮な体験だった。

ステージ後半はルートだけではなく、シビアな受け渡しタイミングも要求される。
だからこそクリアしたときの達成感は高い。他のステージも遊んでみたい。
7ステージじゃ少なすぎる。そう思えた唯一のゲーム。素晴らしい。
転載元:日本ゲーム大賞2012 アマチュア部門
多くの見学者がいらっしゃる中、壇上で各受賞式が行われました。賞の発表を緊張しながら聞いていたことを今でも鮮明に思い出せます。 また、「日本ゲーム大賞 アマチュア部門」で受賞した作品を展示するスペースが設けられ、私たちを含めた多くの学生の方々、関係者の方々にプレイしていただきました。私達も他の受賞作品をプレイさせていただき、受賞の重みや考えを深めました。 - 記:山下秀幸 -
拘ったところは? コンセプトを曲げない事です。初めに基盤となるコンセプトに一番時間をかけ、その後のゲーム性やギミックを盛り込んでいく時は「コンセプトとずれていないか?」と確認を怠りませんでした。何度も確認した理由は、ゲームのまとまり、面白さがずれる事が怖かった事と、プレイヤーに面白さを伝える一番の近道だと考えたため、拘りました。 一番拘った所は、いかにうまく連携して作品の完成度を上げるかという点でした。僕が担当した箇所で例にしますと、まずはレベルデザインに集中できる期間を確保できるようなスケジュール管理をしました。その上でステージのエディットモードを充実させてプログラマ以外でもレベルの調節を簡単に出来るようにしました。 大賞を取ることです。私はゲーム専攻の学科ではないので、次年度には参加できない可能性が高く、後の人生から考えて一度きりのチャンスだと思って作りました。プレイした人が「やるんじゃなかった」「私の方がこのゲームをおもしろくできる」と思わない&思わせないという意気込みと、視野を広くもつことを心がけて制作しました。
苦労したところは? 既存のゲームとの差別化です。一番言われたくない言葉は「あのゲームと一緒だよね」「このゲームどこかで見た」であるため、沢山のゲーム案を作りました。その数だけボツも出ていますが(笑)。ゲーム企画が決まってからも、「一緒のゲームは無いよね?」とネットで何回も探して、先駆者がいなくて本当に良かったです。 実は大容量メモリのあるのPC作品だからと甘えてしまいましたが、裏の世界で動くレコちゃんの情報を毎フレーム動的に確保してたんです。確保し続けるという事は、PCのメモリの限界がきたらゲームが強制終了しちゃうんです。完成版はメモリの確保の仕方も工夫して上限も設けたので大丈夫(なはず)ですが苦労しました。 ゲームの印象を作ることです。「可愛すぎず怖すぎず」をテーマに、プレイヤーの感情移入を途中で壊さないよう、意図した雰囲気を維持できるように意識しました。その都度、メンバーに意見やお願いをしましたが、ここは考えの共有が何より大切だと考えたため、ここも労しました。並行していた週5日アルバイトもキツかったです!
良かったところは? 自分のゲーム案が面白いと感じてもらえた事です。今まで沢山の企画を作りその都度、友達や先生方に批評をもらっていましたが、自分の自信に繋がる企画はできませんでした。しかし、このような名誉ある賞をいただき、自分の考え方に自信を持つ事出来ました。これからも努力を怠らずに、向上していきたいと思います。 味わったことのない感動、気持ちよさを味わう事が出来ました。「ゲームが完成した瞬間」「最終選考に残った瞬間」「受賞が決まった瞬間」「授賞式の壇上で大賞が決まった瞬間」です。あと僕たちが面白いと思った事が伝わった事が嬉しかったです。やっぱりゲーム作って人を楽しませたい。仕事にしたいと再認識できました。 対外的なデザインを考えることができたことです。やってみないとわからないことは万事において常ですが、そこで努力を怠りたくありません。どういうデザインをすればどう感じてもらえて、これを抜本的にデザインするとどんな形なのか。結果として大変な評価をいただき、自信とすることができました。更に研磨していきたいと思います。